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活性酸素は危険な友人 細胞膜酸化の最大の原因となるのは活性酸素やフリーラジカルと呼ばれる不安定な原子や分子ですが、これは対をなしているべき電子が、ペアでなくなっているものです。この状態は不安定なので、対になろうとして他の原子を攻撃する。その標的になりやすいのが細胞膜を構成している脂質です。攻撃された脂質は電子を奪われると同時に酸化反応をおこすので細胞膜が壊れ、疾病やがんの原因になります。このことは老化にも関連することがわかっています。われわれは一日に約700グラムの酸素を消費しています。それで生きていくのに必要なエネルギーを生み出しているのですが、70歳まで生きたとして約18トンもの酸素を消費します。大部分の酸素は無害な水に変わりますが、5〜10%は酸素ラジカルと呼ばれるフリーラジカルに転換されます。 つまり、生涯に約1.8トンものフリーラジカルが体内で生み出されるのです。もしも、体内にそのフリーラジカルに対する防衛機構が備わっていなければ、脳は1時間で死ぬといわれます。生命活動そのものから生み出される、この避けがたい量のフリーラジカルに加えて、現代の産業社会では膨大な量のフリーラジカルが存在します。 大量汚染は基本的にフリーラジカルで、タバコの煙りもフリーラジカル汚染です。一般のタバコの煙りには10億個のフリーラジカルが含まれています。また、食事によって酸化した脂肪(過酸化脂質)を取り込むことによってもフリーラジカルが増加し、放射線もフリーラジカルを生み出します。フリーラジカルは、細胞のすべての分子を攻撃します。タンパク質を攻撃し、DNAを攻撃する。これが突然変異を起こしたり、がんを引き起こしたりします。計算によれば、1個の細胞には一日に1000回のフリーラジカルの攻撃にさらされていると考えられています。 それに対する防御や修復がなされなければ、私たちはみんながんになってしまうでしょう。大気中から酸素を吸入することで生きている私たちが、その酸素で命を縮めるとしたらこんなショックなことはありません。 しかし、マイナスイオンの多い空気を吸っていれば、こうしたフリーラジカルに電子を与えて中和するので、呼吸によって作られる活性化酸素はほとんど帳消しになるといえます。また、体のなかに蓄えられるSOD(スーパーオキサイドジスムターゼ)やカタラーゼ、グルタチオンペルオキシターゼなどの抗酸化酸素が十分作られる30代までは、少しぐらい悪い空気を吸っていてもなんとか抗酸化力によって発ガンを免れるかもしれません。しかし、できれば若いうちからできるだけよい空気を吸って、タバコを吸わない習慣を身につけることが大切です。 また、細胞膜は脂でできているために、非常に酸化されやすく、そのためにも酸化されやすいリノール酸の油(サラダ油)を使った揚げ物(フライドチキン、フライドポテト、ポテトチップス、インスタントラーメン、カツフライ等)はなるべく食べる量を減らしていくことが大切です。食べた油で60兆の細胞膜を全部作っているのですから、酸化した油を食べたり、酸化しやすいリノール酸、肉に含まれるアラキドン酸などを多く食べれば食べるほど、細胞膜は活性化酸素の攻撃受けやすくなります。細胞膜だけでなく細胞のなかで抗酸化酸素を作る小胞体も壊れてしまい、細胞自身の抗酸化力がなくなり、徐々にがん細胞が進んでいくのです。 |
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