マイナスイオンは自然の恵み

マイナスイオンは自然のホスピタル

 マイナスイオンの活用は、現代人の自然治療法です。そのイオンを自然から大いに取り入れることは、健康の回復につながります。なかでもマイナスイオンは滝などの周囲に多く見受けられますので、その環境を上手に活用したいものです。
 ところで、滝のなかでもナイアガラの滝は世界中にも有名ですが、実際わが国にも大小さまざまな滝がいっぱいあります。詳しく調べてみると、なんと日本には、約2500ケ所ほどの滝があるといいます。無名の小さな滝を含めれば、その何倍もの数になるでしょう。高層ビルやコンクリートばかりの東京ですから、ちょっと足を延ばせば、奥多摩には約140ケ所の滝があります。

 滝の近くに行くと、流れ落ちる水しぶきが体に当たって、ひんやりとしたすがすがしい感じがします。そのうえ小鳥のさえずり、小川のせせらぎ、木々を吹き抜けるそよ風…。大自然のもたらすエネルギーは人間の疲れた体を癒してくれます。

 また、滝の落下で生じる衝撃波の波動も、精神の安定に大きく作用しています。これは、体に当たる滝の水波動の衝撃と聴覚から入力される水面を打つ滝の波動が、心の安定や精神統一に効果的に作用しているからです。その周波数は1/fノイズという自然のゆらぎです。

 この波動は、科学的にも心身のリラクゼーションの効果が証明され、ゆらぎや波動の効果は、これまで医学やリラクゼーション分野で広く活用されていますが、この領域にさらにマイナスイオン効果を導入することで、また新しい分野の広がりが期待できます。そのうえ、滝の周囲の空気浴、つまりマイナスイオン化された空気分子を呼吸することで、水分子を肺の奥深くまで入り込み、マイナスイオンが体内に入り込みます。

 また、マイナスイオンは、肺からの呼吸ばかりでなく、体にしみ入るように皮膚からも呼吸することができます。皮膚は第二の呼吸です。つまり、波動音に空気を加えることで、さらに健康な心身のリラックス効果が増強することになります。

 滝は、自然が作り出した美麗なオーケストラで、“荘厳な水のシンフォニー”なのです。音楽は、耳の鼓膜からだけではなく、皮膚からも感じられ、滝の音を聞くと厳粛な気分になってきます。古代から滝は、人間にとって自然という神を奉る畏敬の場所だったともいわれます。気持ちが洗われるような、すがすがしい気分になるのも当然かもしれません。昔から仏教には山岳修行があり、山に登り、また滝に打たれる荒修行では、手を組み呪文を唱え、身を清め、心身を統一します。滝には、精神力の増強に必要な大きなパワーが秘められているようです。

 天気のよい休みの日には、是非近くの滝を訪れて楽しんでみてはいかがでしょうか。パソコン、テレビゲーム、ワープロとテクノストレスがたまっている今、自然を「医者」だと思って通うというのもよいことではないでしょうか。空気浴というそんな発想から生まれたものだと思います。いってみれば、滝は“自然のなかの「名医」”なのです。そうマイナスイオンは自然の大きなホスピタルなのです。