能力発揮できるオフィス

想像力や能力発揮できるオフィスをつくる

 過労死、突然死などの話題がテレビや新聞で取り沙汰されています。今日までの経済優先の競争社会がもたらした弊害といえましょう。決して自然の摂理を無視して、がむしゃらに仕事をしても、能力が発揮できるものではありません。人間の創造性や能力は、適切な環境がととのっていれば、自然と発揮されていくものなのです。そうした環境をつくる一因にマイナスイオンの活用が考えられます。

 プラスイオンや電磁波、タバコの煙りで汚染された空気のなかで、疲労感にさいなまれながらイライラしながら仕事をするのは、極めて難しことです。逆にいえば、よい香りを選びマイナスイオンの多い環境をつくり、心身の充実や健康が安定したなかで仕事をすれば、嫌でも集中力が高まり、よい仕事ができるようになります。

 スポーツ選手なども空気の質には敏感です。シーズンオフの調整や、病気、けがで長期療養するときには、伊豆などにある緑深い山の奥地で、一人静かに療養に専念する姿がよくテレビで紹介されます。それは運動につきものの活性酸素を還元してくれるのも、自然界にあるマイナスイオンの作用の一つだからです。「転地療養」という言葉があるように、自然のエネルギー、特に空気は、健全な心身をつくる基本ともいえます。仏門に入り俗社会と距離をおいた修行僧の方々は、自然界のマイナスイオンの多い環境を探し、それを利用して、その修行の生活的効果を最大限に活用して、能力開発をしています。山奥には豊かな森林があり、川の織りなす渓谷には多くの名高い滝があります。滝は、静寂のなかに絶え間なく水しぶきをあげ、水の分子を飛散させています。岩間からは清涼感の漂う心地よい微風が流れ、透き通ったように空気が澄み、とても空気がおいしく感じられます。この新鮮な空気をつくり出すには、滝のもつエネルギーが非常に大きな役割を果たしていたのです。山肌のすき間から落下した水は、滝壷の周囲にある岩石や水面などに激しく激突して分裂します。その際、修行僧の頭や肩、背中には清浄化したマイナスイオンが大量に発生します。マイナスイオンは、病める人間の苦悩を洗い、人々を健康にするばかりでなく、もてる能力をさらに発揮し、創造的なよい仕事をするための基本なのです。

 ここで、一つマイナスイオンと作業力との関係を示した研究報告があります。これは、1962年にスロト博士によって発表されています。スロト博士は、フリッカー検査と単純な視力反応時間、指の叩打速度の三種類を対象に測定したところ、マイナスイオンはすべての検査で反応力あるいは、作業力を向上させたのに、プラスイオンはまったく逆で、すべてを低下させることを発見しました。しかも、指の叩打速度を除いて、すべての項目で統計的有意差が見られたということです。その原因を調べたところ、マイナスイオンによって、酸素使用がいっそう効果的となって、これらのテストを向上させたものと解釈できる、という結論に達しました。

 これからの企業の発展は、まさにこのような環境因子マイナスイオンを上手にとりいれているかいないかにかかっているといってもいいでしょう。たかが空気、されど空気の質は人間に大きな影響を与えているのです。