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日本の伝統に異常が/正しい畳の敷き方 ところで日本の伝統美といわれる畳も、今、異変がおきているのをご存じでしょうか。アトピー性疾患の原因となるカビ・ダニの発生源として疑われているのです。事実、昔からずっと和室で愛用されていた畳は、長い間日本人の家庭の団欒をはぐくんできました。日本の歴史的土壌と生活様式を象徴するのが畳でした。西洋式スタイルが流行る中でも、その放つ畳の香りにはとても愛着がわきます。本来、畳は上手に利用し、古来からの習慣に基づいた方法さえ間違わなければ、特に問題は発生しません。それどころか、畳のよい点をあげれば、限りなく多いのです。 たとえば、 などです。その畳が、アトピー性皮膚疾患の原因となるカビ・ダニの発生源として疑われ始めたのですから、ここは重要です。その理由は、畳をおくのに適さない場所に、見さかいなく無理やり敷いているからです。つまり冷たいコンクリートに囲まれた建物の床など、畳に封じこまれた逃げ場のない湿気は、当然、人間の体にも悪い影響を与えます。住環境は、陰気で湿ったうっとうしいものへと変わり、健康で活気あるエネルギーは発生しなくなります。 この悪い環境づくりに一役買っているのが、ダニ対策として用いられるフェンチオンやフェニトロチオンといった有機リン系の農薬を染み込ませた防虫加工紙です。この加工紙から揮発して、室内の空気汚染の原因になっている農薬物質を計測した結果では、最大の一立方メートル当たりに7000ng(ng=ナノグラム。1ナノグラムは10億分の1グラム)が検出されたという報告があります。 いうまでもなく、フェチオンは、刺激性の異臭があり、急性の神経毒性もあります。胎児に対する催奇形性も疑われ、発ガン性も報告されています。したがって、この処理をほどこした新築の家では、畳替えをしたばかりの畳の上で赤ちゃんを寝かしたり、ハイハイをさせたり、裸で遊ばせたり、無邪気に畳の表面をなめ回すのを見逃してはいけません。そうした動作は、よくよく監視し、注意しなければならないのです。 |
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